秀明英光高等学校

卒業生の声2

堀井 光俊さんの写真です。
堀井 光俊さん
ふじみ野・花の木中学校出身

本校を1996年3月に卒業し、チョーサー・カレッジ・カンタベリー(CCC)に進学。
2006年1月、英国立ケント大学社会学博士課程を修了(Ph. D取得)。
現在、CCCの学長として活躍中。

現在の仕事内容について教えてください。

私は秀明大学の教授で、専門は社会学です。しかし職場はイギリスで、CCCの学長としての仕事が主です。秀明大学の教員としては、社会学概説という科目を担当しています。CCCの学長としては、CCCの運営の責任者です。CCCは秀明系列の教育機関ですが、イギリスの現地法人として運営されています。秀明系列の中高大からイギリス研修に来る生徒・学生を受け入れて語学教育を行うのが一番大きなCCCの役割ですが、秀明が使っていない期間やスペースを利用して、いろいろな国からの語学研修グループも受け入れています。そうした一連の教育活動を行うためにCCCの全教職員を統括するのが私の仕事です。

教壇に立つ堀井 光俊さんの写真です。

秀明英光高等学校で学んだことが、現在の仕事で生かされていると思いますか?

高校で学んだことは知識だけでなく、社会生活の土台として、仕事で大変役に立っています。知識のレベルでは、もちろん、英語です。英語の母国イギリスで生活し仕事しているわけですが、生活や仕事に必要なのは基本的に中学高校で学んだ英語です。そして、社会生活においては「5分前行動」と「あいさつ」です。約束の時間を守り、笑顔で挨拶することは、世界共通のマナーである気がします。加えて、一般教養です。具体的には、日本史、世界史、古典、美術、音楽などがあげられます。大人になってから様々な国の人と接することが絶対にあります。その際その人の母国の史実や文化遺産など、その名前だけ知っているだけでも、よい関係づくりのきっかけとなります。また自分の母国である日本の歴史や文化について聞かれることも多々です。さらに、大学教員として、私の専門である社会学では歴史や古典の知識が必要とされ「高校時代にもっとちゃんと勉強しておけばよかった」と後悔することがあります。

そして、「5分前行動とあいさつ」。これは最も重要なマナーだと思います。これらは、秀明英光高等学校の校訓「知・技・心」に呼応しており、3年間の学校生活で自然に身についたものです。つまり、知は教養、技は英語、そして心は5分前行動とあいさつなのです。

在学中、部活動などで活躍されましたか?具体的に教えてください。

高校では特に部活動はしていませんでしたが、先生方に強く勧めていただいたこともあり、生徒会活動をさせていただく機会に恵まれました。特に文化祭など、生徒会を中心に企画運営する中で、イベントのオーガナイズをする貴重な経験から多くを学びました。これはその後の大学生活だけでなく社会人になってからもとても生きています。

また、学校の外では地元の中学時代の同級生たちと、洋楽のコピーバンドを組んで、私はドラムをたたいていました。好きな音楽を通じて、英語をもっと勉強しようという動機付けにもなりましたし、地元の音楽祭に参加したことなども、かけがえのない思い出になっています。

3年間の高校生活の中で、印象的だったことは何ですか?

学校の授業や行事、友人たちとの思い出などもありますが、時とともに薄れていくのが常です。しかし、年月とともに、より色彩を増すものがあります。それは、先生方の慈愛です。今思えば、高校生の私にもいろいろ生意気なところがあったと思います。辛抱強くわが子のように真摯にご指導いただいた思い出は心に焼き付いています。特に自分が教育の現場に立ってからその有難さを感じています。

今後の目標を教えてください。

まず、CCCの学長として、CCCの教育活動を軸にした経営基盤を盤石なものすると同時に、カンタベリーの地域に貢献するカレッジとして発展させていきたいと思います。また、学術分野における研究者としては、私自身の専門における世界的な第一人者として、国際学術会議の基調講演者として招待されるような業績と実力を身に付けていきたいと思います。